この記事ではマノスターゲージについて解説したいと思います。
製造業では、排ガスの流速や風量を測定することが多くあります。この測定に必要な道具がマノスターゲージです。
また、マノスターゲージを使用することで圧力損失の値を計測することも可能です。
それでは、詳しく解説します。
マノスターゲージとは
マノスターゲージとは、差圧計を示します。つまり、圧力の差を測定することができるものです。
用途としては、流速測定、フィルターの目詰まり計測、空調管理、室内圧力監視、環境保全などに使用されています。
流速測定、フィルターの目詰まり計測は後述しますが、圧力制御によって空気の流れを制御することも可能です。
圧力が高いところから低いところへ空気が流れる性質を利用して、圧力を高くしたり、低くしたりすることで空気の流れをつくることができます。
以下のサイトでも購入することは可能です。参考にご紹介します。
マノスターゲージの測定範囲
測定範囲は、マノスターゲージごとに異なりますので注意が必要です。
圧力の単位が「Pa」、「kPa」であるかを確認します。
例えば、「0〜30kPa」の測定範囲のマノスターゲージがあります。これは、30kPaまで測定可能です。しかし、300Paの圧力を測定するには、レンジが大きすぎます。針が少ししか動かないため、正しく測定することができません。
測定する圧力に合わせて、適切なレンジのマノスターゲージを使用する必要があります。
マノスターゲージの赤と青の違い
マノスターゲージは、ゴムチューブをつけて圧力を測定します。
しかし、ゴムチューブをつけるところは、赤色と青色の口があります。どちらにつければ良いのか迷うことがあると思います。
プラス圧計測
高圧測定口金(赤)に配管、低圧測定口金(青)は大気開放
マイナス圧計測
低圧測定口金(青)に配管、高圧測定口金(赤)は大気開放
差圧計測
高圧測定口金(赤)に圧力が高い方、低圧測定口金(青)に圧力が低い方
上記のように使用すれば大丈夫です。
実際の測定では、間違えてつけると値がでませんので、つけかえてみればどちらが正しいのか確認することができます。
マノスターゲージの使用方法
流速測定
流速測定は、以下の記事をご覧下さい。
ピトー管を用いた測定です。マノスターゲージをゴムチューブでピトー管と繋ぎ、動圧や静圧を測定することで計算することができます。
差圧計測
フィルターの目詰まりを確認することができます。
例えばフィルターの通過前が1.5kPa、フィルターの通過後は2.0kPaとします。この差圧は、0.5kPaです。
このフィルターが目詰まりした場合は、次のようになります。
フィルターの通過前が1.5kPa、フィルターの通過後は5.5kPaとします。この差圧は、4.0kPaです。目詰まりが起きると差圧が上昇してしまいますので、差圧を管理しておくことで、目詰まり状況を監視することが可能です。
まとめ
マノスターゲージは、圧力を測定することができます。
測定範囲に合わせて、適切なレンジのものを選定する必要があります。
赤色と青色の口の使い分けに注意しましょう。
運転管理をする上でとても大切な道具ですので、正しい使い方でどんどん活用しましょう。